出演者のメッセージ
ベアテ・シロタ・ゴードンさん、アリーヌ・カラッソさんよりメッセージをいただきました。
メッセージ
ベアテ・シロタ・ゴードンさん
すぐれたドキュメンタリー映画の監督藤原智子さんは、この『シロタ家の20世紀』をつくることによって、
再び彼女の勇気とそして平和への献身を表明されました。この映画は、第2次大戦中のヨーロッパでユダヤ人の一家族のたどった運命を描いています。——国から国への移動、愛と悲しみ、そして戦死と収容所のことなどを。
この家族の一員であり、日本に17年以上も住んでいたピアニスト、レオ・シロタ、その娘として、この映画を観た方々が、ここから歴史や戦争の悲惨さを学ぶとともに、いつまでも平和な未来が続くように努力してくださることを私は願っています。
ベアテ・シロタ・ゴードン
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日本の皆さまへ
アリーヌ・カラッソさん
ササキ・サダコ(訳注/2歳で被爆。12歳で原爆症で死亡。広島平和公園にある「原爆の子」のモデルになっている)とアンネ・フランクは、ともに人間の狂気により命を奪われた罪なき犠牲者です。またナチの収容所で殺された多くの子どもたちのなかには、モーツァルトやアインシュタインのような素晴らしい天才がいたかもしれません。実際、フランスでは1万1400人の子どもたちが収容所送りとなり、そのうち2000人は6歳未満だったのです
私の一族を振り返ってみても、何人もの若者が戦争によって両親とひき離され、逮捕され、投獄され、収容所に入れられました。音楽を生業とし、生きがいとしていた2つの家族は、もうそれを続けられなくなったのです。そのなかの一人の若者は、戦争で家族から引き離されたばかりでなく、命を落としたのです。われわれすべての自由を守るための戦争のさなかに。
もし私たちがこれから戦うとしたら、子どもや若者たちが平和に暮らしていけるようなこの地球を、彼らに残してあげる戦いでしょう。
アリーヌ・カラッソ(ベアテさんの従姉妹の娘)
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